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フルール・ド・マリー

プロフィール

花伝道師

京都市左京区生まれ。

華道池坊流師範代。家元の国際セレモニーの助手を務める。

地元放送局、撮影所、企業受付、秘書を勤務後、横浜に拠点を変え、フラワーショップ、空間装飾、ブライダルカウンセラーなどの仕事を経て、1995年に自宅にてフラワーサロンを設立。横浜市青葉区でちいさな教室を開校する。

カラーコーディネート、ティーコーディネート講座修了生。

2010年より俳優 橋爪淳氏と花と絵のコラボレーション「花℃」のユニットを組み、活動中。

スクールエキシビションでは各方面で活躍されているアーティストを迎え、毎回好評を得ている。

ウェディング、テレビ、舞台、店舗などのディスプレーも手掛けている。

音楽、宝塚歌劇、歌舞伎など、観劇を趣味とする。

2018年には、NHK 「ごごナマ」に花伝道師として出演。

 

作品一覧

       

 

 インタビュー

フラワーデザイナーであり、空間アーティストのフルール・ド・マリー いしいももこ先生にお話をお伺いしてきました。

 

― お花の作品を作り始めたきっかけは?

ももこ先生:十八歳の時に京都池坊でお花を習い始めました。そして、家元のお仕事の国際セレモニーで、VIPで来られる海外の要人のおもてなしの一環として、奥様やご家族の方々に着物を着て日本の伝統として池坊のお花をご指導する、というお手伝いを5、6年しました。

その時に自分が学んだことを人に教える、人に伝えることの楽しさを知りました。あるアフリカの方が「アフリカには日本のような繊細な花はないが、私は 今日あなたに教えてもらったことを私なりに国に帰ってやってみます」と言われたのがとても嬉しくて、それがきっかけでもあります。

結局どうされたのかわからないけれども、そういう気持ちになってもらえたのが嬉しかったんですね。

お花をカットしたり葉っぱを落としたりとか、引き算をするという繊細な扱い方が海外にはなくて、日本独特のものであるのでとても喜ばれたんですよ。

それから、池坊の仕事を手伝っていた時に、ある方に「これからは和室がなくなり、床の間がなくなりますよ。和がどこまで生きるかわかりません。あなたは若いんだからちょっと海外の洋風のものに目を向けるのも一つの道ですよ」と言われたのがきっかけで、洋風の花に興味を持ち、古本屋に行って洋風のアレンジメント「オランダ式フラワー」の教本を買って読んだ時に「時代はこっちかもしれない」と思い、自己流でお勉強したんです。

 

―自己流なんですか???どのようにして勉強したんですか?

ももこ先生:本で(笑)あとは、お花屋さんに修行に行ったりとか。

 

―フラワーアレンジメントの先生には習ってないんですか?

ももこ先生:習ってません。自己流です。本を読んでステキと思ったものを真似することから始まり、ここはどうなってるんだろうかと分解してみたりして、自己開発して自分で解釈して編み出していきました。もちろん池坊で習ったことがベースになっています。

 

 

―お教室を始めたきっかけは?

ももこ先生:結婚して横浜にきた時に、1人の方に「お花を教えてほしい」と言われて教室を始めました。その後、主人の会社の女性たちが「教えてほしい」と言って、3人の方が習いに来ました。そして4人でのお教室が始まったんです。そのうち娘が生まれてからも教室は継続していました。

ある日、娘のプレスクールのお母さんの集まりの時の自己紹介で「お家でフラワーアレンジメントの教室をやっている」と言ったら「教えて欲しい」と何人かに言われ、子連れでもできるレッスンを始めました。それが「フルール・ド・マリー」の始まりです。その時に来られた方で、今もレッスンに来られてる方が何人かいらっしゃいます。

やっぱり子育て中はストレスも溜まるし、「自分」というのがなくなってしまいます。そこで、私の教室が憩いの場であり愚痴の場所でもあり相談できる場所となりました。生徒さんがお花を触っている時はずっとニコニコされているのが嬉しかったです。お花を触ることで自分のための大切な時間、同じ花材を使っても同じものが二つと無い作品が作れるという喜びを味わってもらいたかったのです。

そんなふうにして「フルール・ド・マリー」は今日まで25年間続けています。

 

―お花だけでなく空間ディスプレイもされてますよね

ももこ先生:自己流のフラワーアレンジメントにも限界がありますからね。

私は京都の出身で、関東に出てきた時に東京の威力はすごいと思い、ディスプレイを学びに度々銀座の街に出て行きました。いろんなディスプレイを見て、やっぱり日本の中心なんだなと思いましたね。

ある日すごく好きなディスプレイに出会ったんです。そして後日、もう一度見たいと思って見に行ったらやっぱりすごく好きだと思ったんですね。半年ぐらいかけてディスプレイを見に行き続けていたある日、ディスプレイを変えている現場に出会いました。その日は雨だったのですが、外でずっと見ていたら、作業されてた方が出て来られて、「何?」と言われた。「ずっとここのディスプレイが好きで見に来てたんですけれども、あまりにもステキでどうされているのかが見たくて」と言ったら、中に入れてくれたんです。

その方が、とてもお世話になった「親方」なんです。

彼はお花を一つ置くのではなく、もっと濃厚になるように、例えば暮らしが豊かになるお花が欲しいのであればその暮らしのどういったところに置くのかということを学ばなければいけない、ただ窓辺に飾るだけでは完成しない、ということを教えてくださいました。

本や写真で学ぶのではなく現場に行って目で見て覚えなさい、音を聞いて覚えなさい、と言ってお手伝いをしながら学ばせていただきました。

とても厳しい現場で、髪の毛一本落とすなと言われ 、髪の毛を切れとも言われました。ずっとロングヘア―だった私にしてはかなり切ったのだけど、これ以上はちょっと・・・っと言ったら、落ちない工夫をしてくれと言われて、髪の毛をふたつにくくって三角巾をして仕事をしてたんですよ。

正解がない仕事なので、嫌いと言われたらそれまでなのですが、好きと言われたら嬉しくてね。人それぞれ好みがあるので迷いもあるんです。でも彼の仕事は、見た人がみんなが立ち止まる、心を打つものだったんです。小さい風景の中にいつも物語がある。風景が見えたり音が聞こえたり香りがしたり、ディスプレイを見ただけで、実際には無い五感が発生する、それが理想の形だと思います。

それを私はお花にも取り入れています。例えば生花は香りもあるし、命もあるし、切った時点で老化が始まっています。せっかく種をまいてから綺麗になるまで時間がかかっているものを人間のエゴでカットしてしまっているわけだから、切ってしまった以上はキレイにアレンジしてあげるのが アレンジメンターの仕事であるから、お花に対してありがたく思って、綺麗にしてあげたいんですよね。

アーティフィシャルには人工的に作ったものであるけど、誰が見ても「花」っていうのが分かるのであれば、これに呼吸が加わっているようなアレンジがしたいですね。ただ挿して置いているだけではなくて、伸びていく葉っぱであればそういう風にしたいし、キチっとしているだけじゃなくちょっとワサワサしてたりとか。 生きてる風にしてあげたいかな。

中にはお行儀の悪いお花もあるからね(笑)

 

―作ったお花でお仕事にしようと思ったきっかけは?

ももこ先生:自分から売ろうと思ったことはなくて、「ほしい」 と言われて。

でも、最初は作品をお金に変えることにとても戸惑ったんです。でも、自分で学んできたことだったし、自分にしかできないものを作ったつもりだったから、販売をしようかなと思って始めました。

 

 

―作品への想いとは?

ももこ先生:例えば、春だったら桜をどういう風に見せたらキレイなのかな、儚く見せるのか妖艶に見せるのか、そこが自分のアレンジの技。喜怒哀楽をうまくアレンジできたらなと思います。

 

―色んな形のアレンジメントがありますが、作品のアイデアはどうやって思いつくのですか?

ももこ先生:突然降ってくるんです(笑)

だから、メモはいつも持っていて、何かを感じた時にすぐかけるようにしています。

家に閉じこもっていてはアイデアは浮かばないから、いろいろ出かけたりとか音楽を聴いたりとかその歌詞だったりとかから情景を浮かばせています。季節に応じて街中のディスプレイとかからふくらませて考えてもいますね。もちろん、トレンドも勉強しないといけないので、外国の雑誌を見たりとか、色のブームなどのチェックはしています。

とりあえず色々やってみるけれども、片方から見るのではなく360度どこから見ても綺麗っていうのが一番大事だと思って作っています。

 

―作品でこだわっているのはどういうところですか?

ももこ先生:私のクセっていうのがあって、「トーンを揃える」例えばブラウンテイストだったらブラウンで濃淡をつけるとか。ビビットなカラフルなものはちょっと主張しすぎて苦手なところもあって。

色とか形から、見た人がどう感じるか、ということも大事にしています。

他には、フラワー風水というのがあって、わかりやすいことで言えば西に黄色で金運が上がる、というようなものを作っていたこともありました。数秘のパーソナルカラーでアレンジメントを作るとかもしていきたいですね。

 

―作品のアピールポイントとは

ももこ先生:お花をなんとなく飾りたい人って、ちょっとさみしさを感じている人が多い気がするんですよね。なので、お花があることにより豊かに、ハッピーになってほしい、心が癒されるように、たくさんのお花を使って盛り盛りにして、どこから見ても豊かな気持ちになるようにアレンジしています。だから、どうしてもお花をたくさん詰め込んでしまうんです(笑)お客さまにも「想像以上だったわ」と満足していただきたいですからね。

 

 

 

 

 

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